2004年04月

再発乳癌開き直り症候群

乳癌になって、と・て・も 得したことは、 なんといっても、やはり、
姑・小姑をこき使えることだろう。 なんていい御身分なんだろう。

皆、「休んでいていいよ。」と甘やかしてくれる。
本来なら、こき使われる嫁なのに。
人が良い山口家の最大の悲劇は嫁選びにあったと思う。

講演会で、毒舌を吐いている横で、小姑は顔から火が出る思いだったようだ。
小姑曰く、「まりちゃんと、絵門さんって、なんか、似ているよ。そっくり~!」

躁なところかしら? 怒りっぽいところかしら?
確かに、異様にハイでパワー全開。 普通にしていられない悲しさ。

子を"捨てる"

強い!強い!と人からよく言われるが、私が自分の気持にふんぎりがつけたのは
「子を捨てる」覚悟をしてからだと思う。

母親として、子供達の成長を見届けられないことは誠に無念だ。
子供達がいる限り、「今日死んでも、いい」とは到底思えない。

手術後の病理の結果を見た時、私は正直にこの春まで生きられたら本望だと思った。
長女の高校・次女の中学・長男の小学4年生進級まで、 見届けられたら・・・と祈った。
そして、この春、無事、子供達の進学を見届けた。

我が家に明るい春が来た。
家族の笑顔の中心に「今」存在する、私は世界一幸福だ。

けれど、欲を出せばきりがない。 又、来年も、桜と供に彼等の成長を見たい。
彼等が卒業するまで、見届けたい。
成人式の晴れ姿、結婚式の晴れ姿。そして、孫の誕生を夫とともに喜びたい。

「親はなくても、子は育つ」

実際、私は生後まもなく父親に捨てられたが、こうして成長した。
今は、父親の不倫という名の"純愛"も許せる。

"子供を捨てる"覚悟をした母親は強くなる。
何より大事なものを失う覚悟をしないと辛くて辛くて「今」を生きられない。

「人生の開き直り」をした時、親も子も少し楽に生きられる。

乳癌負け組みの本音と建前

優しい夫の妹に連れられて、小倉恒子先生(再発乳癌患者・耳鼻咽喉科) と
絵門ゆう子さん(再発乳癌患者・エッセイイスト)の講演会(あけぼの会主催)に行った。

患者会と名のつくところは実は苦手なのだけれど・・・。
私の巻き起こした、一連の乳癌検診キャンペーンから、先月、
厚生労働省が動き、乳癌検診 システムが 大きく変化した。
美談のヒロインに祭り上げられ、本人がわけがわからないうちに大きな
渦に飲み込まれた私。

でも、はたして、本当に、乳癌検診は正しい方向へ 変わったのだろうか?
まともな一般人がマスコミに出なければよかった。
傷つくことが多く、実際、後悔することが多い今日この頃。

ずっと疑問に思っていたことがあり、 質疑応答の時間にその問いをなげかけた。
一連の乳癌検診キャンペーン後に、同じ朝日新聞(東京版)の手記の中で、
絵門さんが"「早期発見、早期治療」をあんまりうたわれると頭に来る。"
と本音を書いていた。

「見落とされた一般人の私」と「民間療法に走り手遅れになった芸能人」とでは
同じ新聞紙面を飾るのでも、 大きく立場は違うが、同じ"乳癌負け組み"
としてはと・て・も、共感できる。

今更、"早期発見早期治療!"と言われても・・・トホホ。←(本音)

それに転移する乳癌はもう、早期のうちに微小転移を起こしているという
全身病であり、早期発見・早期治療にどれぐらい効果があるのだろう。

マンモグラフィーの全面導入で動く巨大な富(国民の税金)は
正しい使い方をされているのだろうか?
それよりも、自己検診の啓蒙に力を入れて、検診を廃止して、
自己責任による受診を中心にした方が、効率的ではないだろうか。
そもそも、乳癌検診の受診率はとても、低い。
この膨らむ疑問を彼女達にどうしても、確かめたかった。

小倉恒子先生は流石、医師。
「いい改革になったと思います。」とはっきり答えて下さった。
医師の仕事も趣味のダンスも楽しみ、離婚後も立派に子供達を育てた。
患者の痛みのよく、わかる医師なのだろう。

絵門さんは、私のHPをしっかり見ていて下さるそうだ。
テレビでは丸く見えるが実際は細くて、小柄。とても、美人。
凛とした響く声はとても、肺転移で、肺がつぶれているようには 聞こえない。
流石、芸能人。まさしくエンターティナーだ。


二人のパワフルなサバイバーを目の前にして、私はとても、励まされた。

私が発言してから、他の方の質問が私に投げかけられたりして、
ちょっと主役を食ってしまったようだが、居眠りをしていた おばさまがたも、
目がパッチリになったから、ま・いいか。
元気な様子の私に会場から拍手が巻き起こった。。。ありがとう!!!

私の独演会になってしまったようで、申し訳なく思い、 主催側に電話をした。
包み込むように優しい方で、「いつでも、またいらっしゃい。」と 声をかけて下さった。
彼女と話して、患者会に対する、私の偏見が取れ、 心がとても軽くなった。

この患者会では、再発乳癌患者だけの会があるそうだ。
同じ乳癌患者でも、もう完治している「勝ち組」と再発した 「負け組み」では
天と地の差があるのが乳癌。

再発した人にしか、理解できない悩みも多い。
誰かの話を一方的に聴くという、講演会ではなく、今度は楽しく お茶でもしたいな・・・。

教え子からの遺書

高校時代の恩師からの手紙がとどいた。
心の根底に愛情を感じる、男気のある彼。

謹呈した本。 読む気にならず、ずっと枕元に置いてあったそう。
表紙の私の姿が、あまりにも、高校時代の面影がそのままで。
余命半年のサブタイトルがあまりにも、衝撃的で、胸が痛くて ショックで、
手に取る気にならなかった。

確かに、「乾杯」したいような、おめでたい本ではない。

教え子から、いきなり、遺書をつきつけられたようなショックだろう。
彼は、国語の教師。本の評価は、落第点。

「俺より先に逝くな! 親不孝ものめ!」と叱ってくれた。
"命の根"を教えてくれた、彼との出会いに感謝。

たかが胸・されど胸

豊胸手術女性で自殺リスクが上昇

もともと微乳(美乳)の私が胸を失ってもあんまり喪失感はない。
でも、乳癌で胸を失い、再建手術をする人の気持もよくわかる。

再建技術が発達した現代。
病気で失った胸を保険適用で希望者には、誰もが再建できると いいと思う。

なのに、全く、健康な体にわざわざメスを入れて豊胸手術する人の気がしれない。

胸を豊胸しても、自殺する人というのは、もともとの人生に幸福感を 見出せない。
不幸な人が胸を豊胸することで、人生が開けると勘ちがい しているのではないだろうか。
そして、所詮、からっぽな人生はいくらボインになっても、「からっぽ」だと 気がつく。
そこで、絶望するのではないだろうか。

胸はないけど、限られた人生、胸を張って生きたい。
プロフィール

drecom_mariko4649

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